9位 秀吉への謀反の疑いをギリギリのところでかわした政宗
第27話「黄金の十字架」より ※ネタバレ注意願います
シーン詳細
1591年 蒲生氏郷の陣所に一揆勢に宛てた政宗の密書が持ち込まれました。密書は政宗が一揆に味方してあげるから蒲生勢を討ってね。という内容で政宗の明らかな裏切り行為でした。密書が氏郷の手に渡ったことで秀吉やその家臣たちの前で詮議されることになります。石田三成は政宗に謀反を企んでたよね?と訪ねますが政宗は何も知らない。それは偽の書状だと答えます。詮議の場に氏郷が呼び出され政宗が過去に書いた起請文を差し出し、鶺鴒(せきれい)の花押が密書と同じ手によるものだから逆臣は明らかだ!と訴えます。秀吉はみずから二枚の書の鶺鴒の花押を比較し、政宗の筆跡であることは明確だ。逆臣は明らかだ!と言って政宗が引っ立てられそうになります。その時、土壇場で政宗は秀吉に「こういうこともあるかと思い、鶺鴒の眼に針で穴を開けています。もし穴が開いていたら本物。開いていなければ偽物です!」と言って放って確認するように懇願します。秀吉は再び花押を比較し、政宗の言うとおり起請文には眼に穴があいているが密書にはあいていない。疑いは晴れた!と政宗を許すのでした。
考察・感想
絶体絶命のピンチを切り抜けようとする政宗の鬼気迫るというか秀吉お願い!という表情がなんともいえなかったです。秀吉が退室するときに慌てて下がる政宗の姿も力関係を表現していて面白いです。その後のシーンで徳川家康が「本当は鶺鴒の眼には針の穴は開いていなかったのではないか。あれは殿下が逃げも隠れもしなかった政宗のうそに乗って許した。のではないか。」と語る場面があります。視聴者にわかりやすく補足説明をしていることでこのシーンの奥深さを感じました。素晴らしい!
政宗の誰にもわかるような嘘をついてまでギリギリまで諦めないところが大好きです。歴史上のドラマなので結果は分かっているのですがドキドキする好きなシーンです。